個人番号の本人確認の方法

  • 従業員の個人番号を取得する場合の本人確認の方法

 個人番号を取得する際は、番号確認と身元確認(実在確認)が必要である。

 番号確認では、その個人番号が本当に正しいものかどうかという確認を行う。身元確認(実在確認)では、手続きを行う者が本当にその個人番号の持ち主本人かどうかという確認を行う。

 具体的には、番号確認書類である通知カード等に記載されている個人識別事項(住所または生年月日と氏名)と、顔写真付きの身分証明書等に記載されている個人識別事項(住所または生年月日と氏名)が一致しているかどうかを確認する。

 確認方法は次の3つの方法のうち、いずれかで行う。

 

番号確認と身元確認の方法

○「個人番号カードで、番号確認と身元確認を行う」

○「番号通知カードで番号確認を行い、運転免許証やパスポートなどで身元確認を行う」

○「個人番号の記載された住民票の写しなどで番号確認を行い、運転免許証やパスポートなどで身元確認を行う」

 

原則として取得のたびに身元確認を行わなければならないが、これらの方法での番号確認と身元確認が困難な場合は、過去に行った本人確認で作成したファイルによる番号確認なども認められている。

 たとえば、個人番号利用事務実施者と本人が雇用関係にあり、個人番号の本人に間違いないと明確に判断できる場合には、身元確認を不要とすることも認められる。

 

  • 郵送・オンライン・電話など非対面での個人番号の取得

 郵送、オンライン、電話といった非対面により個人番号を取得する場合にも、対面と同じく番号確認と身元確認が必要となる。

 ただし、金融機関でのマネーロングリングを防ぐための取引時確認とは異なり、非対面の本人確認では転送不要郵便による二次的確認は不要である。

 郵送による番号確認と身元確認の場合は、個人番号カードや通知カード、運転免許証などのコピーを送付するが、対面の場合と同一に扱われる。これら本人確認については、国税庁の告示により「個人番号利用事務実施者が適当と認める方法」として、幅広い方法が認められている(国税庁告示「行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律施行規則に基づく国税関係手続に係る個人番号利用事務実施者が適当と認める書類等を定める件」)。

 

  • 代理人から本人の個人番号の提供を受ける場合の本人確認

 代理人からマイナンバーの提供を受ける場合は、

 ①「代理権」

 ②「代理人の身元(実在)」

 ③「本人の番号」

 の3つを確認する必要がある。

 原則として、次の3点のすべてで確認を行うが、これらの方法が困難な場合はその他の方法も認められる。

 

代理人提供時に確認する事項

  • 確認事項①「代理権」

 「代理権の確認では、法定代理人の場合は戸籍謄本などを、任意代理人の場合は委任状を確認する」

  • 確認事項②「代理人の身元(実在)」

 「代理人の身元(実在)の確認では、代理人の個人番号カード、運転免許証などを確認する」

  • 確認事項③「本人の番号」

 「本人の番号確認では、本人の個人番号カード、通知カード、個人番号が記載された住民票の写しなどを確認する」

 

  • 従業員の扶養家族のマイナンバー(個人番号)を取得する場合

 扶養家族の本人確認は、各制度内で扶養家族の個人番号の提供が誰に義務づけられているかによって異なる。

 たとえば、税の年末調整では、従業員が事業主に対してその扶養家族の個人番号の提供を行うこととされている。そのため、従業員が個人番号関係事務実施者として、その扶養家族の本人確認を行う必要がある。したがって、この場合は事業主が扶養家族の本人確認を行う必要はない。事業者はマイナンバー法上の監督義務も負わない。

 ところが、国民年金の第3号被保険者の届け出では、従業員の配偶者(第3号被保険者)本人が事業主に対して届け出る必要があるので、事業主が当該配偶者の本人確認を行う必要がある。

 通常は従業員が配偶者に代わって事業主に届け出ることが想定されるが、その場合は、従業員が配偶者の代理人として個人番号を提供するので、事業主は従業員に対して、代理人から個人番号の提供を受ける場合の本人確認を行う必要がある。

 したがって、この場合、従業員は配偶者からの代理権を証明するために、委任状を事業主に提出する必要がある。

 なお、配偶者から個人番号の提供を受けて本人確認を行う事務を事業者が従業員に委託する方法も考えられるが、委託については厳格な安全管理措置が要求されるので、現実的ではないと考えられる。

 

  • 個人番号カードなどの本人確認書類のコピーの保管

 マイナンバー法上の本人確認の実施では、本人確認の書類は、「提示を受ける」または「提出を受ける」ことが求められているだけなので、確認した後に個人番号カードなどの本人確認書類のコピーを保管する法令上の義務はない。もし本人確認の記録を残すためにコピーを保管する場合には、安全管理措置を適切に講ずる必要がある。

 

  • すでに本人確認を行ったことがある従業員や顧客に対する本人確認

 個人番号の提供を受けるつど、本人確認を行うのが原則である。

 たとえば、従業員から個人番号を記載した扶養控除等申告書を毎年提出してもらう場合、本人確認も毎回行う必要がある。

 ただし、2回目以降の番号確認は、個人番号カードや通知カードなどの提示を受けることが困難であれば、事業者が初回に本人確認を行って取得した個人番号の記録と照合する方法でもかまわない。

 また、身元確認については、個人番号利用事務実施者と雇用関係にあることなどから本人に間違いないことが明らかなときは、身元確認のための書類の提示は必要ない。

 従業員の給与の源泉徴収、健康保険や厚生年金保険の届け出と、これらに伴う給与所得の源泉徴収票、健康保険や厚生年金保険の被保険者資格取得届などの作成事務を継続的に行うことが必要な場合には、扶養控除等申告書のように毎年個人番号とともにその提供を受ける必要がある場合を除いて、入社時点で個人番号の提供を求めることができる。

 

 

(※ 平成27年11月時点で執筆しております。その後の法改正にご留意ください。)

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