保有個人データの開示・訂正・利用停止要求への対応

  • 保有個人データ開示要求への対応の原則

 個人情報取扱事業者は、本人から自分の保有個人データの開示を求められたときは、本人に対し、書面により遅滞なく開示する必要がある(25条1項)。本人が識別される保有個人データが存在しない場合にその旨を知らせることも開示に含まれる。

 開示の方法について、開示を要求した者が同意すれば電子メールや電話などの方法をとることができる。

 

  • 例外的に保有個人データの開示が不要な場合

 保有個人データの開示が例外的に不要な場合がある。次の場合は保有個人データの全部または一部を開示しないでよい。ただし、その旨を本人に通知する必要がある。

 この場合、本人に対して開示できない理由を説明するよう努めなければならない(28条)。

 

保有個人データの開示が不要な例

①「本人や第三者の生命、身体、財産などの権利や利益を侵害するおそれがある場合」

②「個人情報取扱事業者の業務の適正な実施に著しい支障を及ぼすおそれがある場合」

③「他の法令に違反することになる場合」

 

開示しない内容が一部分の場合は、その部分を削除したり、塗りつぶすなどして、残りの部分のみ開示を行う。

 また、個人情報取扱事業者は、開示、訂正、利用停止などの求めにおいて、その求めを受け付ける方法として、次の4つの事項を定めることができる(29条1項)。なお、4つの事項を定めた場合は、本人が知ることができる状態にしておく必要がある。

 

保有個人データの開示・訂正・利用停止要求の受付方法

①「開示・訂正・利用停止などの要求の申し出先を定める」

②「開示や訂正などの求めをする際に提出すべき書面の様式と、開示の受付方法を定める」

③「開示や訂正などの要求者が本人またはその代理人であるかを確認するための確認方法を定める」

④「保有個人データの利用目的の通知の際、または保有個人データを開示する際に徴収する手数料の徴収方法を定める」

 

  • 保有個人データの訂正要求への対応

 個人情報取扱事業者は、本人から自分の保有個人データに誤りがあり、事実ではないという理由で訂正、追加、削除を求められた場合は、原則として対応しなければならない(26条1項)。また、それらの対応を行った場合は、対応内容を本人に遅滞なく通知する必要がある(26条2項)。

 個人情報取扱事業者は、利用目的の達成に必要な範囲内で、個人データを正確かつ最新のものに保つよう努めなければならないとされている(19条)。

 そこで、本人から保有個人データの内容が事実ではないという理由によって訂正が求められた場合においても、必要な調査を遅滞なく行ったうえ、その結果にもとづいて訂正を行うべきとされている。

 一方、利用目的から見て、訂正が不要な場合や誤りではない場合には、訂正する必要はない。ただし、この場合においても、遅滞なく訂正しない旨を本人に通知する必要がある(26条2項)。また、その理由を説明するよう努めなければならない(28条)。

 保有個人データの内容が誤りかどうかは、「内容が事実であるかどうか」で判断する。事実とはあくまでも客観的事実のことである。したがって、主観的な評価や判断などは人によって見解が異なる場合があるため、訂正を求められても事業者は応じる必要はない。

 

  • 保有個人データの利用停止要求への対応

 個人情報取扱事業者は、本人からの同意のない目的外利用、不正な取得、同意のない第三者提供のような手続き違反の理由により、保有個人データの利用停止や消去、第三者への提供の停止を求められた場合には、原則として要求に対応する必要がある(27条1項、2項)。

 また、それらを行った場合は、遅滞なくその旨を本人に通知する必要がある(27条3項)。

 本人からの要求内容が必要な限度を超えている場合や、手続き違反だという指摘が正しくない場合には利用を停止する必要はない。

 ただし、その場合も、その内容を遅滞なく本人に通知する必要がある(27条3項)。また、本人の求めに一部でも応じない場合は、その理由をできるかぎり説明するよう努めなければならない(28条)。

 

  • 個人情報の開示要求の受付方法

 個人情報取扱事業者は、個人情報の開示の求めに対して、「開示の求めの申し出先」「提出すべき書面の様式」「受付方法」「本人またはその代理人の確認方法」「手数料の徴収方法」を定めることができる(29条1項、政令7条)。

 これらを定めた場合は、これらの内容を本人が知ることのできる状態にしておく必要があり、本人は指定された方法に従って開示の要求を行う必要がある。

 

  • 個人情報の通知や開示の手数料

 個人情報取扱事業者は、保有個人データの利用目的の通知または開示を求められたときは、対応するための手数料の額を定め、徴収することができる(30条1項)。手数料の額を定めた場合には、本人が知ることができる状態にしておく必要がある。

 なお、手数料を徴収する場合は、実費を考慮して、合理的であると認められる範囲内で金額を定める(30条2項)。

 

(※ 平成27年11月時点で執筆しております。その後の法改正にご留意ください。)

ご相談予約専用フリーダイヤル(携帯・PHSでもどうぞ)0120-066-435 無料相談受付中
  • メールでのご予約はこちら
  • ご相談の流れはこちら

新着情報・セミナー情報

NEWS LETTER バックナンバー