「特定個人情報」と「特定個人情報ファイル」
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「特定個人情報」とは
「特定個人情報」とは、個人情報に個人番号が連携しているものを指す。マイナンバー法上の特定個人情報とは、個人番号を含んだ個人情報である(2条8項)。この個人番号には、個人番号に対応した、個人番号の代わりとなる番号や記号や符号なども含まれる。
この特定個人情報は、マイナンバー法だけでなく、個人情報保護法で定義される個人情報にも該当する。
「特定個人情報」=個人情報(個人情報保護法)+個人番号(マイナンバー法)
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「特定個人情報ファイル」とは
「特定個人情報ファイル」とは、「個人番号」を内容に含むマイナンバー法上の「個人情報ファイル」である(2条9項)。
マイナンバー法の「個人情報ファイル」には、行政機関と独立行政法人などが保有する「個人情報ファイル」と、それ以外の民間事業者などが保有する「個人情報データベース」がある。
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「個人番号」と「特定個人情報」の関係
個人番号は特定の個人を識別できる機能を持つことから、個人番号自体が個人情報に該当する。そのため、生存する個人の個人番号単体であっても特定個人情報に該当することになる。
ただし、亡くなった人の個人番号については、原則として特定個人情報には該当しない。なぜなら、特定個人情報は個人番号をその内容に含む個人情報であり、その個人情報自体は「生存する個人」に関する情報のみが該当するからである。
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特定個人情報の保護措置の概要
マイナンバー法と各省庁のガイドラインでは、特定個人情報の取扱いについて、以下の保護措置が講じられている。
特定個人情報の保護措置の主な例
○マイナンバー法上の保護措置
・特定個人情報等の利用制限
・特定個人情報保護委員会による監視・監督
・行政機関等による特定個人情報保護評価
・罰則の強化
○特定個人情報ガイドラインの保護措置
・基本方針の策定
・取扱い規程等の策定
・組織的安全管理措置
・人的安全管理措置
・物理的安全管理措置
・技術的安全管理措置
○システム上の保護措置
・個人情報の分散管理
・個人番号ではなく符号を用いた情報連携
・個人情報および通信の暗号化
・公的個人認証を活用
・情報提供ネットワークシステム等の安全性の確保
(※ 平成27年11月時点で執筆しております。その後の法改正にご留意ください。)
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