利用目的を超えた個人番号の利用禁止

個人番号を含む特定個人情報については、本人の同意があったとしても、利用目的を超えて特定個人情報を利用してはならない(マイナンバー法29条3項により読み替えられた個人情報保護法16条が適用されるため)。たとえば、源泉徴収のために取得した個人番号は、源泉徴収に関する事務に必要な限度でのみ利用できる。

個人番号についても特定した利用目的の範囲内でのみ利用できる。

 当初の利用目的を超えて個人番号を利用する必要が生じた場合には、当初の利用目的と相当の関連性があると合理的に認められる範囲内で利用目的を変更して、本人への通知を行うことにより、変更後の利用目的の範囲内で個人番号を利用できる(個人情報保護法15条2項、18条3項)。

 複数の利用目的をまとめて明示することはできるが、利用目的を後から追加することはできない。従業員から個人番号を取得する際に、源泉徴収や健康保険の手続きなど、個人番号を利用する事務や利用目的を包括的に明示して取得し、利用することは差し支えない。

 明示の方法としては、従来から行っている個人情報の取得の際と同じく、社内LANにおける通知、利用目的を記載した書類の提示、就業規則への明記などの方法が考えられる。

 「利用目的の範囲内として利用が認められる場合」の例は以下のとおりである。

 

利用目的の範囲内として利用が認められる例

  • 利用可能な例①「当年以後の源泉徴収票作成事務に用いる場合」

 前年の給与所得の源泉徴収票作成事務のために提供を受けた個人番号については同一の雇用契約にもとづいて発生する当年以後の源泉徴収票作成事務のために利用することができる。

 

  • 利用可能な例②「退職者について再雇用契約が締結された場合」

 前の雇用契約を締結した際に給与所得の源泉徴収票作成事務のために提供を受けた個人番号については、後の雇用契約にもとづく給与所得の源泉徴収票作成事務のために利用できる。

 

  • 利用可能な例③「講師との間で講演契約を再度締結した場合」

 前の講演契約を締結した際に講演料の支払いに伴う報酬、料金、契約金および賞金の支払調書作成事務のために提供を受けた個人番号については、後の契約にもとづく講演料の支払いに伴う支払調書作成事務のために利用することができる。

 

  • 利用可能な例④「不動産の賃貸借契約を追加して締結した場合」

 前の賃貸借契約を締結した際に支払調書作成事務のために提供を受けた個人番号については、後の賃貸借契約にもとづく賃料に関する支払調書作成事務のために利用することができる

 

なお、利用目的の変更が認められる例は、以下のとおりである。

 

利用目的の変更が認められる例

雇用契約にもとづいた給与所得の源泉徴収票作成事務のために提供を受けた個人番号を、健康保険と厚生年金保険届出事務などに利用する際に、利用目的を変更して、本人への通知を行って、健康保険と厚生年金保険の届出事務に個人番号を利用する。

 

(※ 平成27年11月時点で執筆しております。その後の法改正にご留意ください。)

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