【経営トピックス】 1ページ 「大塚家具の『お家騒動』は中小企業の事業承継でも起こりうる!?」
大塚家具の経営主導権をめぐる「お家騒動」がメディアをにぎわせています。実はこのような騒動は、中小企業の創業者と二代目社長との間で十分起こりうること。ただし、意見をぶつけ合う際に忘れてはならないのは「顧客の視点」です。
今回の大塚家具騒動の特徴は、創業者である父・大塚勝久氏と、その長女である久美子氏の双方とも「会社の将来をなんとかしよう」という強い使命感をぶつけ合っての対立という点にあります。会社のお家騒動にありがちな「私利私欲」「放漫経営」「権力欲」という言葉とは無縁。互いに正論をストレートに発信しています。
ただし、今回の騒動に欠けているのは「顧客の視点」です。お客様が、勝久氏が主張する高級路線と、久美子氏が推すカジュアル路線のどちらを期待しているのかという点では議論がほとんどなされていません。
結論はもちろん、顧客が持っています。以下のような分析を行えば、答えが出てくる可能性があります。
●現在の大塚家具の顧客は、どのような所得層なのか?
●どのような購買動機を持った客層が来店しているのか?
●大塚家具が想定している顧客ターゲットにもかかわらず、来店していない顧客層はどれくらいいて、どんな理由で来ていないのか?
●コンシェルジュがついた高級接客を望む客層と、ふらっとカジュアルな動機で来店する客層は、現在の家具市場でそれぞれどれくらい存在するのか?
●新しいカジュアル商品に売り場スペースの一部を割くと、売上にどれだけ影響を与えるのか?
●カジュアル商品の売り場をつくると、大塚家具既存客がどれだけ離れ、悪いイメージを与えるのか?
顧客不在の騒動はイメージダウンにつながる
顧客不在の社内紛争は、イメージダウンにつながります。まるで親子げんかを公衆の面前で行っているかのよう。互いに正論をぶつけ合う今回のケースは、双方にもプラスを与えません。中小企業の事業承継では、大なり小なりこのような騒動が起こる可能性があります。「顧客の視点」を忘れずに早急に解決することが望ましいでしょう。
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