【経営トラブル110番】6ページ 「制作物の納期が遅れそうなとき、どう対応すればいい?」

Web制作会社を立ち上げて1年。あるクライアントのホームページ制作を請け負っているのですが、たび重なる修正依頼と協力会社のメインクリエイターの急病などが重なり、納期に間に合う見通しが立たなくなりました。どのように対応すればよいのでしょう?

ホームページ制作に限らず、あらゆる制作物の受託業務に関しては、納期に遅れる危険性をはらんでいます。納期までに制作することが大前提ですが、万一納期が遅れそうな場合、次のような流れで対応するようにしましょう。

納期調整のポイントとして、まずは制作現場の現状をしっかり把握しましょう。「どうして遅れているのか」「現時点でどれくらい完成しているのか」「どれくらいの作業が残っているのか」「いつになったら完成できそうなのか」「ボトルネックとなっている点はどこなのか」などをヒアリングします。クリエイターから「もう少しでできる」というような感覚的な答えが返ってきたら、一旦作業を止めてでも現状把握に努めましょう。ここで今後のスケジュール、完成イメージと段階リリースの構想を考えておくことが大切です。

 クライアントには最低限到達したい内容と優先順位を確認

続いて、クライアントへのヒアリング。納期が遅れることを謝罪して、最低限到達したい内容と優先順位を確認しましょう。もし、クライアント側の要求に無理があったのなら、このときに話しておきます。納期を守るのが優先なのか、要件を万全な状態にするのが優先なのか、確認しましょう。その後、段階リリースの有無と内容について相談していきます。また、コストが発生しそうかどうか、契約書や会議議事録を確認しておきましょう。

これらを確認したら、クライアントとの調整結果をクリエイターと共有します。新しいスケジュール案について現場サイドから難色を示されたら、再度クライアントに相談しなければいけません。クライアントとクリエイターの双方と調整ができたら、その情報を共有するようにします。関係者一同が共通認識を持てたら、納期調整は完了です。

たとえクリエイターの責任で遅延したとしても、これら納期調整の対応は基本的に社長ご自身か制作ディレクターが行うことが望ましいでしょう。「制作進行が止まらない」「クリエイターとの関係性が維持される」というメリットかあるからです。

【制作物の納期が遅れそうなときの主な流れ】

●制作現場の現状を把握

●今後のスケジュール、完成イメージと段階リリースの構想を考える

●クライアントには最低限到達したい内容と優先順位を確認

●クライアントとの調整結果をクリエイターと共有、スケジュールの調整

●調整後の情報を関係者一同に伝達・共有

 

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