【経営トピックス】 1ページ「東芝不適切会計問題に見る「上司に絶対逆らえない組織」の行方」

経営トップから「チャレンジ」と称して行われたとされる、東芝の不適切な会計処理問題。

その背景にあったのが「上司の意向に逆らうことができないという企業風土」。上下関係が

硬直化した組織がどうなるかを、示している一例といえるでしょう。

今回の不適切会計処理問題で東芝が提出した報告書に明記されているのが「上司の意向に逆ら

うことができないという企業風土」。このような風土を持つ企業は珍しくありません。全社レベル

でなくても、部署単位、または上司・部下のペアにまで掘り下げると、ほとんどの会社で該当するの

ではないでしょうか。

もちろん、組織においては上司からの指示・命令に基づいて部下が動くという秩序が不可欠。し

かし、双方が納得いくコミュニケーションを行うことが大前提です。「上司は部下の成功をサポー

トする」という視点で話し合い、チャレンジ内容を決めていくのです。

もし、上司が一方的に「何があってもやれ!」と有無を言わさず部下に指示・命令をするだけなら

ば、どうなるでしょう。今回の問題のように理不尽なチャレンジを強要されることはもちろんで

すが、まっとうな要求であっても、部下は精神的に疲弊します。

精神的に追い詰められた部下は、精神疾患や退職等に追い込まれるかもしれません。その際、訴

訟や内部告発等にエスカレートする可能性があります。こうなると、企業のイメージダウンは免

れません。

【一方的な指示・命令からは自発的・独創的な提案が生まれない】

上司が一方的に指示・命令を下すだけの硬直化した組織の場合、部下からの自発的・独創的な提

案は生まれません。部下は「上から言われた通りに行わなければいけない」という考えの下で業務

を遂行するようになり、指示通りのアウトプットはあっても、プラスアルファの付加価値は期待で

きません。つまり、「考えない組織」が生まれてしまいます。

「考えない組織」からは次世代を生き残るためのアイデアは創出されません。部下は業務に疑問や

改善点を漠然と抱いていても、深く考えずに惰性で業務を続けてしまうのです。

「上司には絶対逆らえない」という考えは、もう昔の話。上司と部下の双方が活発なコミュニケー

ションを展開し、個人・部署・会社の目標達成に向けてチャレンジをすることが、現代の企業経営に

は求められるのです。

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