【データで見る経営】 4ページ「2014年度「人手不足」関連倒産件数が前年度より16%増加」
会社経営にとって人材は欠かせないものです。東京商工リサーチが2014年度(2014年4月~2015年3月)の「『人手不足』関連倒産」を発表しました。2014年度の「人手不足」関連倒産件数は前年より16%増加していることが分かりました。
グラフ1によると、2014年度「人手不足」関連倒産の合計は311件。年々増加傾向にあります。「人手不足」関連倒産には3つのタイプがあります。代表者の死亡や入院などによる「後継者難型」、経営幹部や社員の退職に起因した「従業員退職型」、新しい人材を獲得できない「求人難型」です。これまでの調査で多く見られたのは「従業員退職型」と「後継者難型」でしたが、ここ最近は「求人難型」の増加が目立ちます。
2014年度「人手不足」関連倒産の3つの内訳は、「後継者難型」が272件(前年度241件)、「求人難型」が27件(同11件)、「従業員退職型」が12件(同16件)でした。
グラフ2を見て分かるように、「後継者難型」が87.46%と圧倒的。事業承継の深刻化が背景にあるようです。また、「求人難型」は8.68%しかありませんが、昨年と比べて2.4倍まで増加。今後さらに増える可能性があるでしょう。
求人難を解決する方法として、何か挙げられるでしょうか。もちろん、他社よりも高い給与水準を提示するというやり方も考えられますが、それには限界があります。
求人難に陥らないための最低限の対策としては、「ブラック企業」の烙印を押されないようにすることです。
・法外的な長時間労働を従業員に強いる
・残業がかさみ精神疾患にかかった従業員が労災
を申請したり自殺に追い込まれるこのような事態が起こると致命的です。
「ブラック企業」の烙印を押されると求人難に陥る
昨今はブラック企業に対する世間の目が厳しくなっています。ブラック企業と評された人手外食チェーンが、アルバイト店員が集まらず店舗休業を余儀なくされた事件は、世間にインパクトを与えました。
中小企業がブラック企業と評され、求人がままならなくなると、まさに求人難型倒産に陥りかねません。まずは、現状の労働環境の整備から着手することをおすすめします。
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