【経営トピックス】 1ページ「『傾きマンション』『排ガス不正』『不適切決算』 などの不祥事は『企業文化』が生み出している」

「傾きマンション」「排ガス不正」「不適切決算」など、最近は大手企業が数々の不祥事を起こしています。不祥事が起きると「誰が悪い」「誰の責任」など、とかく「犯人探し」をしてしまいがち。しかし、多くの不祥事は「企業文化」が生み出しているのです。

「企業文化」とは何でしょう。企業文化とは経営学用語のひとつで、ある企業が有している独特の価値体系や行動規範を指します。企業の構成員の間で意識的または無意識に共有されている思考や行動様式が、長年の間で醸成されるものでもあります。目に見えない企業文化ですが、ときには社員の行動をも左右します。たとえば、失敗を許さない減点主義が企業文化として横たわっている会社ならば、社員は失敗をしないための守りを重視した仕事をするようになります。一方、常にチャレンジすることが企業文化となっている会社は、社員は失敗を恐れず積極性に富んだ仕事をするようになるでしょう。

また、「上司や社長の言うことは絶対で逆らえない」という企業文化を持つケースは、決して珍しくありません。この企業文化があまりにも根強いと「上司、社長の命令だから」と、法に触れるような行為でも盲目的に行うようになり、不祥事へとエスカレートしてしまうのです。

 社長は企業文化の形成に大きな影響を与える

企業文化を形成するのに、最も大きな影響を与えるのは、ほかならぬ社長です。社長の言動や考え方が、会社の価値観を生み出し、企業文化のベースになるのです。社長が「失敗してもいいから、とにかくやってみろ」と一貫して言動に示していれば、積極的に新しい事業に取り組む社員が集まってきます。一方、「失敗したらクビ」と言って、実際に失敗した社員を次々と辞めさせていると、社員が守りに入り、与えられた仕事を事務的にこなすようになったり、ミスやクレームを隠すようになるでしょう。企業文化は一朝一夕では変わりません。しかし、社長をはじめ社員一人ひとりの意識を変えることによって、少しずつでも健全な方向へと向かわせることは可能です。会社を成長させるのも、衰退させるのも企業文化。社長さんはこのことを肝に銘じて経営にあたりましょう。

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