【経営なんでもQ&A】 5ページ 「急な天災や事故により、売上が落ちた場合どうすればいい?」
私は飲食店を経営しています。最近は、それなりに人気も高くなってきました。しかし、近くの川が氾濫したことがきっかけで、客足が一気に減ってしまったのです。私のお店には氾濫の影響がなかったのですが、どうすればお客様に来店していただけるようになりますか?
突発的な天災や、事故など、未然に防ぎようがない出来事により、大きく売上が落ちることもあります。急なアクシデントなので、対応方法がわからない経営者も多いと思います。
今回は、箱根山の噴火により、キャンセルが5,000人も出た「箱根ホテル小涌園」の実例から、学んでみましょう。
ターゲット層を変更するなど柔軟な考えを忘れない
2015年5月に箱根山の噴火が起こり、火口周辺は規制状態になりました。そのとき大打撃を受けたのが、箱根にある旅館経営者たちです。
「箱根ホテル小涌園」も例外ではなく、噴火後の宿泊客が前年より4割も減少する事態に陥りました。メインターゲットである家族連れの足が遠のいてしまったのです。この現状に危機感を覚えた同ホテルは、対応として外国人旅行客に目を付けます。
外国人旅行客はリスクマネジメントを自分たちで考えることができます。同ホテルは、その能力を活用しました。箱根内でも観光ができる安全な地域の情報を、外国人専用の旅行サイトを通して、積極的に発信したのです。
この活動のおかげで、前年よりも約2万6,000人も多い外国人客がホテルに宿泊してくれました。まさに、苦境からの逆転劇です。
また、噴火後は、警戒レベルが引き上げられ、ホテルの近隣が規制区域に入ったときを視野に入れた、独自の避難訓練を繰り返したようです。最悪のことが起きた場合の備えも必要だということです。
急に起こる天災や事故は、予測することが難しく、事前に防ぎようがありません。また、人命にかかわるアクシデントが起きてしまうと、これまでの顧客が離れてしまうことは避けられないでしょう。
そんなピンチに直面したときでも、柔軟な対応をとり、商品・サービスを求めてくれる顧客は誰かをもう一度考える必要があるのです。
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