【データで見る経営】 4ページ 課長はつらいよ! 「プレーヤーに戻りたい」が過去最高

 産業能率大学が、従業員100人以上の上場企業の課長を対象にしたアンケートを行い、その実態が明らかになりました。中間管理職である課長はどのように働き、どんな悩みを抱えているのでしょうか。

課長の99%以上は管理職とプレーヤーを兼務

 学校法人産業能率大学では、従業員100人以上の上場企業に勤務し、部下をI人以上持つ課長を対象に、職場の状況や課長自身の意識に関するアンケートを実施し、その結果を「上場企業の課長に関する実態調査」として発表しました。この調査は2010年に初めて行われ、2012年に2回目、そして今回(2015年11月)が3回目です。

 中間管理職という立場において課長の仕事の割合を聞いた「プレーヤーとしての仕事の割合」は、「プレーヤーとしての仕事は半分以下」が54.8%と半数以上を占め、「プレーヤーとしての仕事が半分より多い」が44.3%でした。「プレーヤーとしての仕事はない」は0.9%。ほぼすべての課長がプレーヤーとしての仕事を抱えていることが判明しました。

 職場環境の変化についての質問では「外国人社員が増加」が増加率でもっとも高く(4.3ポイント増)、次いで「非正規社員が増加」(3.8ポイント増)が高かったです。

なりたい立場については半数以上が消極的回答

 悩みについて聞いた質問では、「部下がなかなか育たない」がもっとも多く42.7%。2番目が「業務量が多過ぎる」の35.8%でした。

 こうした現状に対し、最終的になりたい立場を聞いた質問では、「部長クラスのポジションに就く」が35.5%と最多でした。しかし、「現在のポジション(課長)を維持する」(35.2%)と、「プレーヤーの立場に戻る」(14.9%)という消極的な回答が初めて半数を超えました。「プレーヤーの立場に戻る」という回答は、回を追うごとに増し、前回比1.4ポイント増で過去最高でした。

 景気や職場環境の変化で、中間管理職の課長の思いもさまざまに変わります。こうした変化をくみ取ることも必要になってくるでしょう。

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