【経営トラブル110番】 6ページ リース物件として納品されたソフトに 欠陥があり開発会社に損害賠償したら 「契約関係がない」と突っぱねられた!

 当社は基幹業務ソフトの開発をA社に委託しました。ソフトはA社が開発した後、その関連のリース会社・B社に売却され、B社から当社に対してリース物件として引き渡されることになっていました。ソフト製作請負契約書は作成されず、B社とリース契約書のみ交わしました。しかし、納品されたソフトに欠陥があり、A社に対して請負契約の債務不履行を理由に損害賠償を請求したところ、A社から「御社とは契約関係がない」と、突っぱねられました。

 この場合、B社とのリース契約は、金融上の手段に過ぎません。実質的には、御社とA社の間で、仕様書、提案書、基本設計書のやり取りや打ち合わせが行われ、本件ソフト製作について、交渉を重ね、その内容を確定させ、それに従って請負契約が締結されたようなものと解釈されます。

 よって、A社が製作したソフトには不具合があることから、債務不履行が認められるでしょう。

リース会社を使う場合でも開発会社と契約を交わそう 

 ただし、今回の場合は、御社の支払手段としてりースが利用されたため、御社とB社との間にりース契約があるものの、御社とA社との間では契約書が作成されなかったことが反省点として挙げられます。契約関係についての契約書がなかったため、契約そのものの有無が争われることになったのです。

 御社がA社に対して、契約上の責任を追及するためには、何らかの契約関係がなければいけません。紛争を回避するためには、リース契約を使う場合であっても、御社と開発会社との間で、ソフト開発委託契約書などを作成しておくべきでした。

 契約書を作成するにあたっては「開発するソフトウェアが具備すべき機能要件等」「仕様を確定するための手順」「プロジェクト推進方法」「ソフトウェアの完成時期」「瑕疵その他の不具合が生じた場合の対応」などについて十分に協議しましょう。リース契約が存在するのであれば、納入、検収、納入物の所有権及び委託料の支払いに関する事項を調整する必要があります。

 それらが記載された契約書があれば、発注側と開発会社との契約関係が明確です。瑕疵その他の不具合が生じることを未然に防ぐことも期待でき、開発会社の債務が明らかとなります。万一、開発会社に債務不履行があった場合、発注側からも責任を追及できるでしょう。

POINT

リース契約は単なる支払手段に過ぎない

リース物件として納品される場合でも、ソフト開発会社と委託契約を結んでおこう

万一のときのために「瑕疵その他の不具合が生じた場合の対応」についても契約書に明記しておこう

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