【労務ワンポイントコラム】 3ページ 中途社員「潜在能力先物買い採用」は企業文化とのシンクロ率をチェックしよう
「なかなか良い人材を採用できない」。中小企業は現在、人材不足に見舞われています。最近では中途採用でも、実務経験がない、または少ない人材を「潜在能力がある」と先物買いせざるを得ないケースが増えています。ただし、パフォーマンスが悪かったり、会社になじめず、1年以内で辞めてしまう例が少なくありません。このような中途社員の「潜在能力先物買い採用」では、会社とのシンクロ率をチェックしましょう。
「潜在能力先物買い採用」はこれまで、スキルや実力が分からない新卒社員採用特有のものでした。一般的に中途採用は即戦力を得るために行うもので、前職でのスキルや実力を見込んで採用します。
しかし、現在の中途採用では、なかなか即戦力となりそうな人材が集まらなくなっています。そこでやむなく、異業種出身で実務経験がない人材を中途社員として採用せざるを得なくなっています。人柄を見て「潜在能力がありそう」な人材を見極め、採用しているケースが少なくないでしょう。
そして、採用したものの、実務能力が著しく低かったり、会社の雰囲気になじめないという理由で、短期間で退職してしまい、また新たな人材を「潜在能力先物買い採用」するという負のスパイラルに陥る例が目立っています。これでは採用がギャンブル同然で、企業経営上、最も重要とも言える採用を、勘にまかせている状態なのです。
チームワークを大事にする会社なら一匹狼は採用しない
このような「潜在能力先物買い採用」を行う際のポイントは、企業文化とのシンクロ率をチェックすることです。
実務経験がほとんどない人材を採用するにあたって、潜在能力がどれくらいあるかを見極めるのは困難です。最低限の適性だけをチェックして、潜在能力について選考基準にしないという選択肢もあります。
企業理念に賛同でき、価値観を共有できそうかを見極めることに時間を割きましょう。たとえば、チームワークを大事にする価値観を持つ会社ならば、一匹狼タイプの人材を採用してはいけません。また、何事にもチャレンジする文化がある会社ならば、現状維持を望む人材を入れることは避けるべきです。
「即戦力は採用できないけれど、とにかく人が欲しい」。異業種出身者で実務経験のない人材を採用する際は、まずは企業文化にマッチするかどうかをチェックしましょう。企業文化とのシンクロ率が高ければ、入社後しっかりと指導することで、実務能力が後でついてくるものです。
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