【経営なんでもQ&A】 5ページ 商品の種類は多い方がいい?

 私はパン屋を営んでいます。最近、お客様から「パンの種類を増やしてほしい」とお願いがありました。どれぐらいの種類を増やせばいいのでしょうか?

食事に行ったとき、メニューが多いお店と、少ないお店、どちらが好みでしょうか。メニューが多い方がワクワクする気がします。でも、どれもおいしそうだと、どれにしようか迷ってしまうこともあります。
 今回は、選択肢の数について、コロンビア大学の教授が発表した実験を基に考えてみましょう。

選択肢の多さはストレスを与えてしまう

 2000年に、コロンビア大学の教授が「ジャムの実験」をしました。スーパーで24種類のジャムを陳列したテーブルと、6種類のジャムを陳列したテーブルを用意し、購入行動にどういう差があるかを調べたのです。
 24種類のジャムを用意したテーブルには60%の人が足を止めたそうです。一方、6種類のジャムの方に足を止めた人は40%にとどまりました。お客さんの目を引いたのは24種類の方でしたが、購買率を見てみると、24種類のジャムの方はわずかに3%、6種類のジャムの方は30%で、10倍の差が出ました。
 どれにしようか選びきれずに、結局買うのをやめてしまった経験は誰もがあるのではないでしょうか。このジャムの実験は、まさにその事実を表しています。
 選択肢の多さは、一見お客様のためになっているようで、なっていません。選択肢が増えることで、お客様は何を買ってよいのか混乱し、選択にストレスを感じてしまいます。ですので、やみくもに品目を増やすのは得策とは言えないでしょう。
 しかし、品ぞろえの多さをアピールすることは悪いことではありません。その場合は、オススメ商品や売れ筋ランキングを表示することで、選択の幅を狭めてあげましょう。また、店員が声を掛け、相談に乗ってあげるのもよいでしょう。
 選択肢の数が少なければ良いというわけではありませんが、適切な選択肢の数が、心地よい買い物を促すのです。

 

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