【経営なんでもQ&A】 5ページ 業務上のミスを減らすにはどうすればいい?

Q 最近、若手社員を中心に業務上のミスが絶えません。ときにはお客様からクレームが来ることもあり、頭を痛めています。社員の業務上のミスを減らすには、何か方法はありますでしょうか?

A ミスや失敗を出し合って共有すると、再発防止効果があります。積極的にミスを出し合える文化をつくることが大切です。
 建設業界でよく使う言葉として「ヒヤリ・ハット」があります。「ヒヤリ・ハット」とは、重大な災害や事故には至らないものの、災害や事故になってもおかしくない、一歩手前の事例の発見を指します。突発的な事象やミスにヒヤリとしたり、ハッとした経験は、建設現場で働く人は誰もが持っていることでしょう。建設業界では、現場の人間同士で「こんなヒヤリがあった」「こんなハットがあった」と共有し合い、災害や事故の防止につなげている例があります。
 これと同じように、業務上のミスや失敗を各メンバーが積極的に出し合って、共有すれば、再発防止に役立てられるのです。

社員のミスや失敗を責めない

ミスや失敗の事例共有に関しては、これまでも報告を義務付けた会社は少なくないでしょう。しかし、マンネリ気味に陥ったり、事例の提出率が低下したりと、なかなか活発化しないケースが多いようです。なぜだと思いますか?
ミスや失敗を報告する側の立場で考えてみましょう。自らのミスや失敗を報告することは、やっぱり恥ずかしいものです。「ミスは誰にも知られたくない」という心理が働き、報告と情報共有が思うように進まないのではないでしょうか。ミスや失敗の情報共有は、社員のミスや失敗をしかったり、責任を追及する場ではありません。ミスや失敗の情報を、再発防止に活用する場なのです。報告を受ける側は、社員の心理を理解する必要があるでしょう。ときには上司や社長が過去の失敗談を公開し、ミスや失敗を報告しやすい雰囲気を醸し出すことが大切です。
「ハインリッヒの法則」をご存じでしょうか。「1件の重大な災害・事故の裏には、29件の軽微な災害・事故があり、その背景には300件のヒヤリ・ハットがある」という法則です。重大な事故を防止するためには、ミスや失敗の事例を共有し、改善に生かすことが不可欠なのです。

ポイント
● ミスや失敗を各メンバーが出し合って共有することが大事
● 情報共有の際は、ミスや失敗について責めず、報告しやすい雰囲気をつくる

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