【社長が 知っておきたい 法務講座】 5ページ 誤って利用している人が多い? 商材写真の著作権について

みなさんご存知のとおり、著作権者に無断で著作物をほかの媒体に掲載したり、流用したりすることはできません。しかし、知らぬ間に著作権を侵していたというケースが少なくありません。今回は、つい誤って利用しがちな商品写真の著作権問題について紹介します。

著作権は登録しなくても発生する?

「 著作権」とは、知的財産権のひとつです。知的財産権には、文化的な創作物の保護を対象とする「著作権」と特許権や実用新案権、意匠権、商標権といった「産業財産権(工業所有権)」の2種類があります。
 文化的な創作物とは、文芸や学術、美術または音楽に属するものとされ、思想または感情が創作的に表現されたものです。それを著作物といい、制作した人を著作者といいます。「産業財産権(工業所有権)」は登録しなければ権利が発生しませんが、「著作権」は著作物が創作された時点で自然と権利が生じます。これを“無法式主義”と言い、著作者の死後50年間は著作権の保護対象となります。
 著作権者の許諾なく、著作物の一部または全部利用すること、許諾された範囲外利用することは、原則として著作権の侵害となります。では、今回のテーマである商品写真は著作物に当てはまるのでしょうか?
 一般的には、思想または感情が創作的に表現されたものではない家具などの工業商品を撮影した写真には、「そもそも著作権が発生しない」と言われています。ところが、家具の写真を無断で流用したことで著作権侵害になった判例があります(平成24年(ワ)第21067号 著作権侵害差止等請求事件)。

撮影方法や構図によって写真に著作権が発生する

 スウェーデン発祥の家具量販店「I K EA」。同店はスタイリッシュな北欧家具を低価格で購入できるとあって人気が高いお店ですが、2017年4月までは通信販売を行なっていませんでした。お店が近くになく、通販で購入したいと考える顧客は、買い物代行業者に依頼していたのです。
 IKEAの商品を取り扱っていた買い物代行会社が、自らのホームページにIKEAの商品カタログに掲載していた商品写真を流用していました。これが著作権侵害にあたると判断されたのです。
 判決では、「家具の配置や構図などに創造性が感じられ、広告写真の統一性を生み出しており、商品の特性を視覚的に伝えるものになっているから著作物である」と裁判所が認めたのです。
 写真の著作物性については、撮影方法か被写体配置で認めるのか裁判所でも意見が分かれています。しかしながら、撮影方法や構図によって著作権が認められたケースもあるので、不用意な流用は止めるべきでしょう。

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