【データで見る経営】 2ページ 2017年上半期の倒産件数は減少 ただし負債総額は増加

東京商工リサーチが2017年上半期(1~6月)の倒産状況を公表しました。同統計によれば、倒産件数は4, 267件(前年同期比0. 14%減)となり、上半期としては8年連続の減少となります。一方で、負債総額は2兆2, 104億3, 800万円となり、前年同期の7, 936億300万円と比べ、大きく上回りました。この背景には何があったのでしょうか?

緩やかだが景気は回復傾向にある

 東京商工リサーチは倒産件数が減少した要因について、「中小企業からの利助の要請に対して金融機関が柔軟に応じていること」や、「日本国内の景気が緩やかな拡大を続けていること」を挙げています。まだまだ世間的には実感に欠けるものの、総体的な事業環境が改善し続けているということです。

大手企業の倒産が負債総額の増加につながった

 倒産件数が改善されている一方で、負債総額は2兆2,104億3,800万円と前年同期の金額を大きく上回りました。その背景には、ニュースの見出しを飾るような大型倒産がありました。
 思い当たる方もいらっしゃるかもしれませんが、製造業の倒産としては戦後最大となった自動車部品メーカー「タカタ」の倒産が、負債総額を引き上げたのです。同社の負債総額は1兆5,024億3,500万円で、上半期の負債総額のうち67.9%、つまり3分の2以上を占めています。
 タカタ以外に、旅行事業を行っていた「株式会社てるみくらぶ」も大きな注目を集めました。同社の負債総額は約151億円です。
 2017年上半期をまとめると、うっすらと広がる景気拡大の傾向に沿って倒産件数は減少したものの、大型の倒産が注目を集めたといえるでしょう。

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