【増客・増収のヒント】 6ページ 物を消費しない時代に求められる商品・サービスとは?
近年、若年層を中心に消費意欲が低下し、貯蓄する傾向が続いていることが内閣府の調査により明らかになっています。そんななか、最低限の物しか持たない生活スタイルを目指す”ミニマリスト”という言葉も生まれています。一方、消費意欲の低下は高齢者にも波及し、貯蓄の結果、3,000万円以上の資産を持つ富裕層高齢者の割合も増加しています。このような物を消費しない時代に、どのような商品やサービスが求められているのでしょうか?
さとり世代の節約志向がけん引
2017年の経済財政白書によると、2014年以降、家計の平均消費性向が年齢を問わず低下傾向にあることがわかりました。雇用や所得環境が改善をしているのに対し、消費に回す割合が依然として増えていないのです。
そうした消費を抑制する代表になっているのが若者世代。さとり世代と称される若年層では、将来をより悲観的に見る傾向があり、消費をするよりも節約をしたり、貯蓄に回したりしたいという意欲が強いことが明らかになっています。
“ミニマリスト”の消費スタイルに鍵
こうした流れから注目されているのが“ミニマリスト”というライフスタイルです。たくさんの物を持つのではなく、自分にとって本当に必要なものだけを持つほうが豊かに生きられる、という考え方を言います。
ミニマリストにとっての物は、新品である必要はありません。彼らは、必要なものがあれば中古で購入し、必要がなくなれば売却をして物を減らします。こういった彼らの直接の売買(CtoC市場)のインフラを支えているのがフリマアプリです。
CtoC市場の規模は年々拡大し、既存のBtoC市場を侵食し、さらなる拡大が予測されています。そのため、単にモノを売るというよりは、ライフスタイルの提案やマッチングサービスなどへの需要が出てきそうです。
貯蓄を持つ高齢者が求めること
一方で、今後、消費が高くなるという期待が寄せられているのが65歳以上の高齢者です。調査によると、3,000万円以上の資産を持つ富裕層が最も多く、最近ではその割合は増加傾向にあると言われています。
昨今のニュースでも相続人がいない高齢者の財産が総額で400億円に達すると伝えられています。お金は所有しているものの、使い道が見出せない高齢者の存在が注目を集めているのです。内閣府が実施した1人暮らしの高齢者に関する意識調査によると、高齢単身者の”現在の楽しみ”は
1位:テレビ・ラジオ
2位:仲間との集いや親しい友人との交際
3位:新聞・雑誌
4位:食事・飲食
5位:散歩・ウォーキング・ジョギング
となっています。
こうした富裕層高齢者には、毎日を充実させる商品やサービス、人間関係を構築する趣味の場などの楽しみを提供することに需要がありそうです。消費需要が下がっているため、いかにターゲット層の志向を理解するかが商品作りのヒントになるのではないでしょうか。
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