【増客・増収のヒント】 6ページ 生産性の向上につながる従業員の『多能工化』とは?
深刻な人材不足を背景に、一人の従業員が複数の業務や工程を受け持つ、いわゆる“多能工化”が求められています。これまでのような、一つの業務を専門的に行う単能工を減らし、多くの社員を多能工にすることで、少ない人員でも生産性を上げることができ、また社員側の負担を減らすことも可能になります。今回は、企業と従業員、双方にメリットのある多能工化についてご紹介します。
さまざまな業種で推し進められる多能工化
中小企業庁が2018年4月に発表した『2018年版「中小企業白書」』では、幅広い業種で多能工化・兼任化の取り組みが進展し、生産性向上にも寄与していることが明らかになりました。これまでは主に製造業の現場で、一人で複数の工程を管理したり、多岐にわたる商品を担当したりする多能工化が推し進められてきましたが、近年では人手不足もあり、小売業やサービス業など、さまざまな業種に多能工化が波及しています。
多能工化のメリットとは?
自分の担当する業務について詳しい知識を持っており、他の工程や業務を把握できていない単能工に対して、多能工は、全体の流れを把握し、人手が足りない業務に加わるなど、柔軟に対応できるという特徴があります。そして、この多能工を育てるための教育や訓練のことを『多能工化』と言います。
多能工化は、従業員一人に対する業務が偏ることを防ぎ、「従業員の負担の軽減」に繋がります。さらに、繁忙期や繁忙部署に多能工を送り込むことで、「業務処理能力向上」を図ることも可能です。
その他にも、多能工が増えることで、従業員の退社や欠勤などのイレギュラーなケースへの対応ができたり、多能工が新たな業務を担当することで、これまで単能工には見えていなかった問題点が見えてきたりすることもあります。
多能工化導入にあたっての注意点
このように、多くのメリットがある多能工化ですが、導入には教育の仕組み作りや、従業員への周知など、さまざまな準備が必要です。また、多能工へ適切な指示が出せる管理者の配置や多能工を評価するためのシステムも考えなくてはいけません。
手間のかかる多能工化ですが、多くの企業がその手間を上回るメリットを見出しているようです。生産性アップのためにも多能工化の導入を考えてみてはいかがでしょうか。
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