【経営トピックス】 1ページ 新しい組織構造の形!?上下関係のない『ホラクラシー組織』とは

企業の組織構造といえば、上司の指示・命令で部下が動くヒエラルキー型が一般的です。しかし近年は、管理職のいない自由度の高い組織構造として『ホラクラシー組織』が注目を集めています。
どういったものなのでしょうか。

個人が役割を持ち主体的に考えて動く組織

 2007年、アメリカの起業家ブライアン・ロバートソンが提唱した『ホラクラシー』は、日本に根づいているヒエラルキー型(中央集権型・階層型)と相対する新しい組織管理の形として、世間を驚かせました。
 ホラクラシー組織の特徴としては、主に以下の4つがあげられます。
(1)管理職がおらず、フラットである
(2)ルールが少なく自由度が高い
(3)個々が役割を持ち、権限が個人に分散される
(4)情報がオープンで、全社員で情報共有できる

 つまりホラクラシー組織とは、上司からの命令により動くスタイルではなく、個々が考えて動く自律型の組織といえます。

 そのメリットとしては、役職ではなく“役割”を明確にすることで、より業務にフォーカスできる点や、個人の主体性が強化される点などがあげられます。また、上下関係から生じるストレスがなくなるほか、スピーディーな意思決定も可能になり、組織マネジメントにかかる業務が減るため業務効率も上がるといわれています。
 誤解のないようにしておきたいのは、ホラクラシー組織に社長や上司が一切存在しないわけではないと
いうこと。ホラクラシー組織が目指すものは、管理者による強い監督・干渉(マイクロマネジメント)がなくても目的達成に向かっていけるような、個々のアイデアにあふれた組織です。管理者をただ排除するという意味ではありません。
 また、“ルールが少ない”といっても、決して従業員を野放しにするわけではありません。ルールは流動的でよしとされ、業務で発生した問題点をふまえ、書き換えることがあるということです。

ホラクラシーは企業によって向き不向きがある

 ホラクラシーは、“向上心がある”、“仕事に前向き”といった個人の特性を前提としている部分が強い組織構造です。そのため、やりがいよりも安定を求めている社員が多かったり、また、一人ひとりがセルフマネジメント力を持っていなかったりするとうまく機能しません。そのほか、社員の行動把握が困難になる、機密情報のコントロールが難しくなる、意思決定がスピーディーなぶんリスクも伴うといったデメリットも考えられます。

 日本でも近年、ホラクラシー組織を導入したり、その考え方を取り入れたりしている企業が出てきています。導入には、自社に合うかどうかという点が重要になってきます。個人の力量によるところも多いため、導入の際は、まずは合う部署から部分的に導入する、考え方を部分的に取り入れるなど、自社に適した形を検討するとよいでしょう。

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