【税務・会計2分セミナー】 3ページ  節税保険が販売休止!今後、経営者が取るべき節税対策とは?

節税対策として人気の法人向け保険商品ですが、2019年4月に抜本的な規制がかかる可能性が国税庁から指摘されたことを受け、多くの商品が販売休止に至りました。そこで、規制の背景と、今後の節税対策についてご紹介します。

法人向けの保険商品に規制がかかりやすい理由とは?

 保険会社はこれまでにも、がん保険などさまざまな法人向け保険商品を展開してきました。しかし、そのたびに国税庁の通達によって、規制がかかっているのです。
 その背景には、本来の保険の目的を逸脱し、法人税の節税に特化していると判断されているところが大きいと考えられます。

 そもそも経営者向けの生命保険の目的は、経営者に万が一のことがあったときにも会社が存続できるように、会社の事業を資金面でサポートするという意味合いが大きいものです。
 特に中小企業は経営者の存在価値が大きく、経営者に万が一のことが起きた場合、会社の評価そのもの
が下がりかねません。そうなると、経営者の死亡や交代によって付き合いのある金融機関から追加融資を
断られたり、取引先が撤退したりするなどの可能性も出てきます。そのため、経営者向けの生命保険はとても重要になってきます。

 しかし、これまで保険会社が販売してきた法人向けの商品のなかで、経営者から人気の高かったものの
多くは、毎月の保険料が全額損金計上できるうえ、10年で解約しても返戻率が80%を超えているというも
のでした。要するに、毎年の法人税を節税できるうえ、払い込んだ保険料も8割以上が返ってくる商品と
なっていました。
 こうした商品は、本来の『万が一に備えた保険』という意味合い以上に『毎年の法人税節税』『資産構築』にフォーカスしたものとなっています。そのため、国税庁が法人向けの商品の規制に乗り出したと
いうわけです。

経営セーフティ共済などを上手に活用しよう

 国税庁は繰り返される保険商品の規制を『いたちごっこ』として、抜本的な規制に乗り出す姿勢を見せ
ました。そのため、これまでのように全額損金計上できる保険商品が販売されるとは考えにくい状況となっています。よって、これからは本来の目的に合った保険商品の販売に落ち着くことが考えられるでしょう。
 
 そこで、今後の節税対策として活用することをおすすめしたいのが、経営セーフティ共済(中小企業
倒産防止共済制度)や中小企業退職金共済制度です。
 経営セーフティ共済とは、取引先の倒産に影響を受けて、連鎖倒産をしたり、経営が悪化したりする
ことを防ぐ制度です。また、中小企業退職金共済制度とは、従業員が退職したときの退職金を用意する
ための制度です。どちらの掛け金も全額損金(税務上の経費)として処理することができるため、節税に
役立てることができます。
 民間の節税商品だけでなく、こうした共済制度にも目を向けてみてはいかがでしょうか。

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