【経営トピックス】 1ページ 強みを活かしたCSR活動で企業のイメージを向上しよう

これまでは企業といえば、利益優先でした。しかし、さまざまな問題に直面している現代において、企業にも社会的責任(以下、CSR。Corporate Social Responsibilityの略)が求められるようになってきました。今回は、その背景とCSRのメリット、実際の取り組み事例を考察します。

企業がCSRを行う背景とメリットとは?

 企業の目的は利益を上げることです。しかし、近年最も注視されている環境汚染や人口増加などの世界的な問題に対して、企業がどのような影響を与えることができるかクローズアップされ、社会的な責任を持とうとする動きが出てきています。
とはいえ、日本の企業は欧米などの先進国の企業に比べるとCSRへの取り組みが遅れています。そのため、今後ますます企業活動において、CSRへ取り組むことが期待されています。

 そもそもCSRは企業の利益やメリットを求めたものではありません。しかし、結果としてメリットにつながる場合もあるのです。
 まず、CSR委員会の設置によって企業の自浄作用が期待できます。もしもCSRに反して法令違反があれば改善していけますし、地域貢献ができているかなどもチェックすることができます。
 次に、地域貢献や労働環境の整備など、労働者や消費者にとって優しい企業であることをアピールする
ことによって企業のイメージアップにつながります。
 ブランドイメージの向上は、企業活動のあらゆる方面に影響を及ぼします。『この企業は信頼できる』というイメージが浸透することで他社と差別化できるのです。

 たとえば採用のシーンにおいては、CSR活動に共感する意識の高い人材にリーチすることが期待できます。
 また、商品やサービスの販売においても『この会社の商品は環境に配慮している』などのブランドイメージによって固定のファンがつくため、商品を強くアピールしなくても購買につながりやすくなります。結果として経営が改善し、金融機関から融資を受ける際にも有利に働くという影響も考えられます。

自社の強みを活かしたCSRの取り組み事例とは?

 多くの企業が自社の強みを活かしてCSR活動に取り組んでいます。
●集英社
 集英社では集英社では、漫画『スラムダンク』の作者である井上雄彦氏と日本バスケットボール協会とともに、高校卒業後、力を持ちながらも経済的な理由で、アメリカでバスケットボールを続ける夢を果たせない人を対象とした奨学金制度を実施しています。

●ソフトバンク
 ソフトバンクが子どもたちへの教育支援として行っているのが『IoTチャレンジ』です。人型ロボットの
Pepper社会貢献プログラムに参加している小学校や中学校を対象とし、プログラミングを教えるという
プログラムを実施。このほかにも、体育や部活動の顧問教師を対象とし、プロアスリートなど知識や経験が豊富なコーチよりオンラインで指導を受けられる『ICT部活動支援』などの活動も行っています。

●カゴメ
 カゴメもさまざまなCSR活動に取り組んでおり、そのなかの一つに東日本大震災への対応があります。
東北での農業復興支援として、トマトジュースの原料となるトマトの東北での生産栽培量を拡大し、営農
支援活動にも取り組んでいます。
 また、他社と共に震災遺児が教育を受けられる機会をサポートするための『みちのく未来基金』を設立
するなど、支援に取り組んでいます。

 多くの企業が取り組んでいるCSR活動。社会的な責任を果たしながらも、企業の健全化やブランドイメージの向上など、さまざまなメリットも期待できます。成果が見えにくいなどの課題もありますが、取り組むことを検討してみてはいかがでしょうか。

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