【経営トピックス】 1ページ 従業員満足で企業価値を高めるエンプロイー・エクスペリエンスとは

多くの企業がエンプロイー・エクスペリエンス(EX)の考え方を導入しています。これは、従業員が仕事に取り組むとき、どんな経験をするか、なにを得ることができたかを測る尺度。EXが高いと、会社に愛着を感じる従業員が増え、業績も向上するといわれています。

企業と従業員の良好な関係づくりEXのメリットと導入事例

 カスタマー・エクスペリエンス(CX)という言葉があります。これは顧客体験と訳され、サービスを受ける側が、購入後のサポートや接客などの全ての要素を通じて感じる満足感や価値も含めたサービスのことを指します。ここから、従業員(Employee)側の体験も重視すべきだという考え方が派生し、従業員の満足度(EX)の考え方が生まれました。
 現在では、ユニークなEX制度を導入している企業も存在しています。

①ヤフー株式会社
 紀尾井町の本社では、従業員の健康管理のために食事が重要であるという観点から、社員食堂で『揚げ
物税』としてチキン南蛮などの揚げ物料理を値上げし、その分、魚料理を値下げしています。また、カレーはスパイスから調合し、パティシエが常駐するなど食の質にもこだわっています。

②株式会社協和
 化粧品などを扱う同社では、就業時間後にカフェスペースでお酒を提供して、交流やリラックスの場を
設けています。さらに、就業時間の10%を自己のキャリアアップのために使ってよいとする『キャリア支援10%ルール』を制定し、従業員のスキルやクリエイティビティ向上のための機会を提供しています。

わが社のなにを変えればいい?EX導入のポイントと注意点

 それでは、EX導入にあたって、どのようなポイントを押さえればよいでしょうか。

①組織に考え方を浸透させる
 EXを高める取り組みでは、社内が大きく変わります。フリーアドレス制や新たな福利厚生の導入、研修制度づくりなど、推進するのは人事部や総務部かもしれませんが、組織全体で価値観を共有しましょう。

②従業員と対話する
 あくまで実務を守りながら、現実的に進めていくことが大切です。そのためにもまず、従業員が日常で
感じていることや、キャリアの希望などをヒアリングし、実態に則したやり方を探します。

③反対派が出てくることも念頭に
 組織風土を変えようとすると、それがプラスの変化であっても、従来のやり方を好む従業員から抵抗されることがあります。一方的な押し付けではなく、共感を得ながら進めましょう。

 いずれにせよ、企業の宝は人材です。顧客・従業員、双方に目配りしながら経営を回していくこと。それが企業価値の向上につながります。

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