外国人労働者に婉曲表現は使わない

  • 婉曲表現は使わない 

外国人労働者にとって、日本の職場で、日本人特有の遠回し表現(婉曲表現)を理解するのが最も難しいといわれます。

ある食品メーカーの会社で、日本人上司が顧客との会議後、外国人の部下に「お客様に提出する企画書をなるべく早めに仕上げてください」と指示したところ、1週間経っても提出してこないので本人に確認したら、まだとりかかってすらいなかったということがありました。

「なるべく早めに」というだけでは、外国人労働者に対する指示として不適切です。いつ、誰に、どのように提出するのか明確にしなければなりません。

日本人は、はっきりいうときつい印象を与えると思い、婉曲表現を使いたがりますが、外国人労働者への仕事の指示は、できる限り直接的、具体的な表現を心がけましょう。先程の例でいえば、「企画書を何月何日の朝9時までに、A4で2枚程の書面にまとめて、私のデスクに提出してください」等と指示する必要があります。

指示する際は、なぜその業務をする必要があるのかを説明し、業務の手順、期限を明確にして伝えましょう。

  • 「ホウ・レン・ソウ」を説明する

日本人のビジネス習慣として、仕事の進捗状況を上司に「報告・連絡・相談」する、いわゆる「ホウ・レン・ソウ」というものがあります。日本の企業では、入社時等に教育を受けますが、外国人にとって、「ホウ・レン・ソウ」ははなかなか理解しにくい、日本人の特徴的なビジネス習慣です。 

外国人にとって、途中経過を逐一上司に報告することに何の意味があるのかよく理解できず、仕事のできる社員は自分―人で決断して結果を出さなくてはならないと考えていることがあります。

このため、外国人労働者が、上司の許可を得ることなく、クライアントとの間で重要な事項を決めてしまい、トラブルに発展した事案がしばしば見受けられます。

指導に当たる日本人は、外国人労働者に対して、日本のビジネス習慣を理解できるよう説明しておきましょう。

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