外国人労働者にも労働関係法令は適用される

外国人に対する不合理な差別の禁止

 原則として、日本国内で就労する限り、外国人労働者にも労働関係法令の適用があります。労働基準法をはじめ、最低賃金法、労働安全衛生法、労働者災害補償保険法、職業安定法等が適用されます。

 この点、外国人労働者は安い賃金で働かせることができる、自由に人事異動または解雇ができる、残業代を支払わなくても構わないなどと誤解されている経営者もいますが、労働基準法第3条では、国籍を理由とする差別的取扱いを禁止しています。

 技術、技能に差があるなど合理的な理由がない場合に、労働者の国籍、人種、信条等を理由に、外国人労働者の賃金を下げたり、その他の待遇を低くしたりすることは、法令違反となりますので注意が必要です。

 法令違反には厳しい罰則が設けられていますので、社内で入管法、労働関係法令等の研修を行なうなど法令に対する理解を深め、社内全体で法令遵守の意識を持ち、体制を整備するようにしましょう。

 

  • 雇用管理の改善義務

 雇用対策法により、企業には、外国人の雇用管理の改善、解雇などで離職する外国人の再就職支援について努力義務が課せられています。

 外国人労働者に対しても労働関係法令や社会保険関係法令を遵守することを大前提とし、募集や採用、就労後の労働条件などに関して、外国人であっても不利益を受けないように一定の配慮をしなければなりません。

 このような規定を受け、厚生労働省の「外国人労働者の雇用管理の改善等に関して事業主が適切に処理するための指針」(平成19年厚生労働省告示第276号)が策定されています。

 例えば、国籍を理由として、労働条件について差別的取扱いをしてはならない(均等待遇)、主要な労働条件について、外国人労働者が理解できるよう内容を明らかにした書面を交付する(労働条件の明示)、適正な労働時間の管理等、関係法令の内容について周知を行なう(労働基準法等関係法令の周知)などがあります。

 

  • 外国人労働者の雇用管理の改善等に関して事業主が適切に処理するための指針

 

【主な内容】

1.外国人労働者の募集及び採用の適正化

  ①募集(国籍による条件を付するなど差別的な取扱いをしない)

  ②採用(在留資格上、従事することが認められる者であることを確認する。公平な採用選考に努める)

2.適正な労働条件の確保

  ①均等待遇

  ②労働条件の明示

  ③適正な労働時間の管理

  ④労働基準法等関係法令の周知

  ⑤労働者名簿等の調製

  ⑥金品の返還等

3.安全衛生の確保

  ①安全衛生教育の実施

  ②労働災害防止のための日本語教育等の実施

  ③労働災害防止に関する標識・掲示等

  ④健康診断の実施等

  ⑤健康指導及び健康相談の実施

  ⑥労働安全衛生法等関係法令の周知

4.雇用保険・労災保険・健康保険及び厚生年金保険の適用

  ①制度の周知及び必要な手続きの履行

  ②保険給付の請求等についての援助

5.適切な人事管理、教育訓練、福利厚生等

  ①適切な人事管理

  ②生活指導等

  ③教育訓練の実施等

  ④福利厚生施設

  ⑤帰国及び在留資格の変更等の援助

  ⑥労働者派遣又は請負を行なう事業主に係る留意事項

6.解雇の予防及び再就職の援助

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